騒動が辿るは泥沼化の一途
一方の福原は、中国のSNS『Weibo』を通じて弁護士による声明を発表。
「会見前には、台湾の裁判所で審理中の家事事件の内容を公にしないという取り決めに違反しないよう求めていました。それに対し、江さん側の大渕弁護士は、台湾と日本の裁判はまったくの別物だと一蹴しました」(中国ジャーナリスト、以下同)
会見が終わると、日本語で3ページにも及ぶ文書を公開した福原。
「このような会見は“子どもに対する家庭内暴力の一種”だと強く非難し、江さん側との連絡も取れており、拒否したことはないとしています。また、日本国内の司法の手続きは未確定で、最終的な判断はされておらず、江さんは一方的な主張を繰り返していると猛反論。“いずれ、すべてをお話しすべき時期がきたら……”と、含みを持たせていました」
すると、今度は江がインスタグラムに文書を投稿。
《福原愛さんが日本の司法を尊重遵守し、本件を早期に収束させることを願っています》
と、応戦。騒動は泥沼化の一途をたどっている。
夫婦問題研究家で離婚カウンセラーの岡野あつこさんは、福原の行動は“計画どおり”ではないと分析する。
「本当は、きょうだい2人とも連れてきたかったと思いますよ。ただ、江さん側のガードが固く、面会交流のチャンスで、なんとか息子だけを日本に連れてくることができたのでしょう」
では、福原が裁判所の命令に応じない理由は、どんなことが考えられるのか。
「福原さんは、命令に応じずにいれば、裁判が行われている間は子どもを返さずにいられる。その間に思い出もつくれるし、子どもが“ママのほうがいい”と、言い出すこともあるでしょうし……」(岡野さん、以下同)
ただ、それでは逮捕されて子どもを返さざるをえないケースもあるという。
「それすら覚悟ができているのかもしれません。小さいころから卓球がうまくいかないと泣きながら練習していたように、いったん決めたら“是が非でも”という福原さんの性格が表れていると思います」
福原が幸せに子どもと暮らすためには、どうすればよかったのか。前出の岡野さんに、本来たどるべき道を聞いた。
「福原さんと江さんは共同親権なので、まったく会えないわけではありません。台湾は近いですし、安く行けますから、まずは高い頻度で会いに行けばよかったのではないでしょうか。そして、子どもたちが大きくなって、状況を理解してから引き取って、きちんと親権を変える手続きを踏んでから日本で暮らすべきだったと思います」
長すぎる“夏休み”はいつまで続くのか─。
岡野あつこ 夫婦問題研究家、公認心理師、離婚相談救急隊代表。『夫婦がベストパートナーに変わる77の魔法』(サンマーク出版)