ついに“仲間内”である自動車業界専門誌による“告発”記事が飛び出した。
テレビや新聞によって連日報じられている、中古車販売大手『ビッグモーター』(BIGMOTOR)の保険金不正請求問題に関した、“元従業員”による様々な“告発”。その中で8月1日、ついに核心をつくような衝撃的な記事が配信された。
【ビッグモーター保険不正 2006年に社長みずから会議で指示 「客にはわからんじゃろ」】とのタイトル記事を掲載したのは、株式会社ACJマガジンズが運営するWeb版『オートカー・ジャパン』。
1895年創刊の「世界最古の自動車雑誌」と称される、イギリスの自動車雑誌『オートカー』の日本版として2003年に創刊された専門誌。雑誌自体は2015年3月号をもって休刊するも、国内外の新型車試乗記事や自動車に関する多種多様なニュースや社会問題を取り上げる、“ガチ勢”の愛読者を抱える骨太な自動車情報メディアサイトだ。
そんな業界情報を網羅する専門誌が『ビッグモーター』問題を取り上げ、しかも不正は「社長みずから会議で指示」とする内幕を報じたのだ。この「社長」とはもちろん、7月25日の会見で引責辞任を発表した兼重宏行氏のこと。
同会見では不正問題について、「不正は板金塗装部門が単独で行い、他の経営陣は知らなかった。これは事実。天地神明に誓って知らなかったと言えます」などと自身の関わりはないと主張し、「個々の工場長が指示してやったんじゃないかと」と現場責任とするような発言も。
「客はわからんじゃろ」兼重氏が指示か
ところが、『オートカー・ジャパン』記事内に登場した「情報提供者」によると、2006年に全国の店長や工場長が集まった店長会議にて、車体を保険修理した際に、部品を新品ではなく中古品(リユース品)を使ったことで利益が上がった事例の報告がなされたようだ。
すると報告を聞いた兼重氏はうれしそうに、
《「請求は(新品として)保険でやればいい。お客様にはリユースだろうが新品だろうがきれいに色を塗って仕上げればわからんじゃろ。どんどん、リユース部品、リビルト商品を使いなさい」》
と、率先して不正請求を指示するような、さらには「わからんじゃろ」と顧客を軽視する、騙すような物言いがあったと情報提供者は明かしている。