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「人に言えないことって、誰にでもありますよね」
映画『正欲』で主演を務めた『新しい地図』稲垣吾郎(49)へ映画の手応えや、猛暑が続くなかでのしのぎ方、プライベートな秋の展望を聞いてみました♪
稲垣吾郎、主演映画『正欲』で手応え
――主演映画『正欲』が11月10日公開予定です。ラジオ『THE TRAD』でも「手応えがあった」と語っていましたね。
「撮影していても、完成が想像しにくい作品でした。登場人物それぞれで場面が違ったし、いろいろな方向から撮る撮影方法で、最終的にどういうカット割りになるかもわからなかった。題材的にも、演出次第で生々しくもファンタジー風にも、どんな作風にもできる内容。それが完成作では本当に想像を超えていた。岸(善幸)監督の力によって大作に仕上がったなと感じました」
――吾郎さん演じる寺井啓喜は検事で、いわゆる一般的な嗜好を持った人物。
「マイノリティー、マジョリティーという言い方は難しいけど、多様な嗜好を持った人たちが登場する中で、寺井はそうではない。だから僕の視点から見られる方も多いのかな。ただ、違う世界の話のようだけど、もしかすると自分自身にもあり得ることかもしれないんですよね」
――性的な嗜好までいかなくても、実はすごく好きなものとか、ありますもんね。
「そうそう。人に言えないことって、誰にでもありますよね。僕にもありますし。ひとりひとり感性って違うから、あって当然だと思う。だからこの映画はSFやホラーのような遠い世界の話ではなく、かといってラブストーリーのように感情移入する身近な話でもない。すごく考えさせられたし、いち映画ファンとしてこういう感覚になったこと、あまりないなって。不思議な感じでした、見た直後の感想で言うとね(笑)」