一方で首都圏を中心に火葬場が不足しており、すぐに火葬ができないケースが増えているとする記事もあったが……。
「都心部で増えているといいますが、老人ホームの増加の観点から火葬待ちの件について、東京23区は部外者です。郊外に比べて、都心部にそんなに老人ホームがありますか、火葬が急増する理由がありますか、という話です。また23区は火葬場の1日における回転数が多いのでパンクしません」
もしも地域の火葬場が混んでいたら…
では高齢者が増加している地域はどのようにすればいいのか。
「地域の火葬場が混んでいたら、遠くても別なところを利用するというのが1つ。しかし、距離が離れた火葬場を選択すると、住んでいる自治体ではない“エリア外”となり、火葬の料金が高くなります。また単純に遺体を乗せて走る距離も増えるので高くなってしまいます。そうなると“数日待てば安くなるから待とう”となるんですね。この料金格差が“空いている火葬場を使えばいい”というやり方を阻んでいる。空いている火葬場を利用するという仕組みがないんですね。国や隣接している自治体同士が連携を取って仕組みを作るべきなのですが……」