目次
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ー 「インフルエンサー」として大人気のお坊さんも
Page 2
ー SNSで反応されやすい『猫の写真を添える』
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ー 広報活動をするのは企業では当たり前

 連日報道される暗いニュース……。家族とは、平和とは?と思わずため息が出る、何かと生きづらい昨今―。そんな世相を受けてか、住職がネットで放つつぶやきや教えに反応する若者が増えている。仏教をもっと身近に、ココロの支えに。SNSを通して伝えたい思いを聞いた。

「インフルエンサー」として大人気のお坊さんも

〈ぴえんもご縁 超えてご恩〉〈「変だな」って思う直感だいたい当たっています。大切にしてください〉─。

 これらは、実際にお寺の掲示板に貼り出された言葉。そんな掲示板を撮影し投稿されたものが、X(旧ツイッター)で大きな話題となるなど、昨今、お寺の“住職”のつぶやきや投稿に、多くの『いいね』がつき拡散されている。

 仏教にまつわるマンガをXにアップする住職や、般若心経を現代語訳にし、ラップ調でYouTube配信する住職、毎月手書きの御朱印をインスタグラムにあげる住職など、フォロワーが10万人を超え、「インフルエンサー」として大人気のお坊さんも!

 一見お堅いイメージのある住職が、なぜこんなにもSNSを活用しているのか?

「一つには、若者の宗教離れという問題があると思います。全国のお寺住職が抱えている課題です。私もお寺のことをもっと知ってほしいという思いから、日常のつぶやきや、画像を使った法事の告知などを発信し始めました」

 と話すのは、北九州市八幡東区にある「永明寺」の住職、松崎智海さん。

 松崎さんと同じく、お寺の存続に危機感を覚えSNSの活用を始めた、大阪市平野区にある「専念寺」住職、籔本正啓さんはこう話す。

住職は宗教者であると同時に、お寺の経営者です。数年前にこのままでは経営が立ち行かなくなると思い、イラストが入った手書きの御朱印、いわゆる“アート御朱印”を始めるなど、お寺に興味を持ってもらうために試行錯誤をしていました。

 インスタやXに、掲示板へ貼り出した言葉を投稿するのも、お寺のPRになればと始めたこと。TikTokも利用しているのですが、今では中高生の若い子たちが放課後にお寺に足を運んでくれるようにもなりました(笑)」