25年目のカムバック構想

 新社長には、事務所の信用回復と立て直しという大役が待っている。そしてなにより、所属タレントたちの未来が懸かっているといっても過言ではない。

「一部の大手企業や広告会社では、性加害の事実を黙認してきたジャニーズ事務所に対して、タレントの起用や広告契約を結ぶのはコンプライアンス上どうなのか、といった声も上がっています。ここ数年は退所者も相次いでおり、今回の件でさらに増える可能性も。事務所存続の正念場です」(前出・スポーツ紙記者)

 渦中にあるグループのひとつが、'20年12月31日をもって活動を休止した嵐。今年の11月にデビュー25年目を迎える。

活動休止の前後から、実は再始動のタイミングとして25年目のアニバーサリーイヤーが最適だとされていたんです。'19年の活動休止会見では“解散ではない”ことを強調し、現在もファンクラブは稼働中。'20年はコロナ禍でライブ活動を思うようにできず、5人そろって東京オリンピックのナビゲーターを務めることも叶わなかった。ファンの期待に応えるべく、25年目にライブやツアーを実施して、華々しくカムバックする構想もあったとか」(レコード会社関係者)

 活動休止してから、メンバー5人が公にそろったことは一度もない。だが、活動休止をしている大野智を除く、櫻井翔相葉雅紀二宮和也松本潤の4人は芸能界の第一線で活躍し続けている。

「グループの仕事がなくなっても、それぞれがドラマや映画で主演して、冠番組を持つなど引っ張りだこ。相葉さんは、10月からテレビ朝日系のドラマ『今日からヒットマン』で主演し、二宮さんも同じクールでフジテレビ系のドラマ『ONE DAY』に主演します。松本さんはNHK大河ドラマ『どうする家康』で徳川家康役を熱演中。櫻井さんも日本テレビ系の報道番組『news zero』でキャスターとして活躍しています」(テレビ誌ライタ

 個人での活動が充実していても、やはり嵐に戻りたいという気持ちがあったのか。実際、水面下では再始動への動きがあったという。

メンバーは以前から互いに連絡を取り合い、再始動に向けて調整していたようです。二宮さんや松本さんは理解を示し、櫻井さんや相葉さんはかなり乗り気だったとか。ところが、肝心のリーダーである大野さんが“どうしてもやりたくない”と反対し、再始動の話は具体的になっていないようです」(芸能プロ関係者、以下同)

 現在は宮古島でリゾート開発に勤しんでいるという大野。活動休止を提案したリーダーが首を縦に振らない限り、嵐の復活はないということか。

25年目という絶好のタイミングでしたが、性加害問題で時期が悪くなってしまったという側面も否めません。いま嵐の再始動を発表しても、世間の注目をそらしたいだけなのでは、といった批判に晒されるのは目に見えていますから。ほとぼりが冷め、カムバックが歓迎される時期を見定めていくのでしょう

 嵐の再始動に前向きだった櫻井は、今年4月の雑誌のインタビューで、

《安心感をもたらしてくれる存在は世界中を見渡してもあの4人しかいない》

 と語っていた。

 再び嵐を巻き起こす日をファンは待ち望んでいる。