紀子さまが皇后になられる日は
仮に、秋篠宮さまが即位しないことを決める特例法が成立した場合、紀子さまが皇后になられる日は訪れない。
「上皇陛下の場合は、ご高齢、国民がお気持ちを理解・共感している、50代の皇太子(現天皇陛下)がいらっしゃる、という状況を踏まえて退位特例法が成立しました」
皇室解説者の山下晋司さんは、そう前置きし、続ける。
「上皇陛下は“行動あってこその象徴”との信念をお持ちのため、行動が難しくなった場合は、若い皇太子に譲位すべきとのお考えでした。ただ、いまの天皇陛下が、上皇陛下が退位された85歳になられたとき、秋篠宮殿下は79歳。ご譲位となると“高齢の天皇から高齢の皇嗣に譲位”です。上皇陛下のときとは状況が異なりますので、退位特例法を前例としては扱えません」
事情があるとはいえ、皇后時代の美智子さまを“お手本”にされてきた紀子さまのご心中は穏やかでないようだ。
「今年5月、イギリスのチャールズ国王の戴冠式に参列するため、政府専用機に搭乗された紀子さまは、いつになく張り切っておられました。世界中の王族と交流して“次期天皇の妻”としての役割を果たすことに、強い自負を抱かれている様子でしたね」(前出・宮内庁関係者、以下同)
先の記者会見で、絵本を通じた美智子さまとのご交流エピソードを披露されたのは、
「皇后に対するモチベーションの高さともいえます。それが一転、秋篠宮さまの“リタイア宣言”により温度差が露呈してしまった……。紀子さまは、国母になれない現実に、忸怩たる思いを抱かれているのではないでしょうか」
積年の“美智子さまリスペクト”も揺らぎかねない─。
山下晋司 皇室解説者。23年間の宮内庁勤務の後、出版社役員を経て独立。書籍やテレビ番組の監修、執筆、講演などを行っている