配信停止・非公開の方針は「ございません」
安芸高田市の人口は'23年9月時点で2万6758人。この小さな町の議会がYouTubeなどで“バズり”まくっている。ライブで配信される議会動画は平日の昼間にもかかわらず、現在は毎回、数千人が同時視聴している。
「YouTubeには市や市議会の公式チャンネルだけでなく、メディアによるもの、非公式のまとめ動画などいくつかのチャンネルがありますが、多いもので約1500万回再生など、全国的に注目されています。その“理由”としては、市長に反発している議員たちのあまりに“理”のない・通らない、議会での発言や反発にあります」(前出・政治部記者、以下同)
そこに9月12日、とある議員が議会での一般質問を直前になって取りやめた。
「議会にまつわる動画の再生回数が急増し、それによって誹謗中傷を受けた、として質問を取り下げました。誹謗中傷は絶対的に悪ですが、客観的に見れば、“身から出たサビ”が公開され続け、批判を受けることを恐れているとしか思えない。市長も誹謗中傷はあってはならない、それは個別に対応すべきだとして、動画は削除しない姿勢を示しました」
12日の動画はライブ配信され、一時は配信後も視聴できたが、非公開となった。質問を取りやめた議員は「議会中継をやめる方法はないか考えている」と話しており、議会動画は配信停止となってしまったのか。市長および執行部側に動画配信について質問すると以下の回答があった。
「議会動画についてですが、ただ今、公開に向けて議会事務局で準備を進めている状況です。編集作業のため、動画アップまで毎回時間をいただいておりますが、非公開としているわけではございません。動画非公開に関する(議員の)発言もございましたが、現段階ではそのような方針はございません」(安芸高田市秘書広報課)
市長と議会の溝は間違いなくある。市民のために議会の内容は明らかにし続けるべきだろう。