佳子さまは11月1日から10日間、南米・ペルーを公式訪問される。
「今年は、日本とペルーの外交関係樹立から150周年の節目にあたり、佳子さまは記念式典に出席される予定です。10年前に行われた国交樹立140周年の記念式典には秋篠宮ご夫妻が出席されました。佳子さまにとっては、'19年のオーストリアとハンガリー訪問以来4年ぶりの海外公務ですし、気合が入っているものと思われます」(皇室ジャーナリスト、以下同)
秋篠宮家とペルーの強いつながり
秋篠宮家とペルーには強いつながりがある。
「秋篠宮ご夫妻だけでなく、長女の眞子さんも'19年にペルーを訪問されています。佳子さまは、世界遺産のマチュピチュや、インカ帝国の都であるクスコなど、4年前に眞子さんが訪れた場所を中心に視察される予定です。その中でも特に注目を集めているのが、ペルー初の女性大統領、ディナ・ボルアルテ氏との面会なのです」
ボルアルテ氏について、京都大学で、ラテンアメリカ地域研究を行う村上勇介教授はこう解説する。
「ボルアルテ氏は前大統領のカスティージョ氏が汚職等で罷免されたことを受け、'22年末、大統領に就任しました。彼女の就任は、歴史的に大きな意味があるといっても過言ではありません。
というのも、ペルーは中央集権的かつ、白人優位の社会です。ボルアルテ氏の出身地はアンデスの南部。そこは先住民が多く、差別を受けてきた地域です。地方出身者が大統領になること自体が珍しい中、女性として初めて大統領に就任した、意義深い人物といえます」(村上氏、以下同)
元敏腕弁護士で、ペルー初の女性大統領。その輝かしい経歴の一方で、就任直後に出ばなをくじかれるような事態が起こっていた。
「大統領に就任した直後、前大統領の罷免に抗議する活動が起こり、今年2月まで続きました。ボルアルテ氏は鎮静にあたりましたが、その過程で60人もの人が亡くなってしまったんです」