“愛子天皇”実現のための布石か
「大学2年生のころには、神戸市を1泊2日で訪問し、客船『にっぽん丸』の命名・進水式に出席されたことも。“海に進み出ていく船の美しい姿に、感銘を受けました”という聡明なコメントが、今も忘れられません」
同じ内親王の“先輩方”に比べ、愛子さまの単独公務デビューの時期が遅れているのは、複雑な事情がある。
皇室制度に詳しい静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授はこう解説する。
「安定的な皇位継承をめぐる議論の案として、女性・女系天皇や女性宮家の創設、皇族女子と旧宮家の男子の婚姻による男系継承などが挙げられ、いずれにしても愛子さまは重要なお立場にあります。
皇族としての責務を積極的に果たされることが“愛子天皇実現のための布石”と誤解されてしまう可能性もあり、安易にご公務を担うことが難しい面もあるのです」
皇位継承の議論にも影響を与えかねず、
「国民から愛子さまに対する支持や声援が高まることで、現在想定されている悠仁さままでの皇位継承の流れに否定的な意見が出てくることも考えられます。
議論がまとまるまでは皇族としての活動から身を遠ざけ、自己研鑽を積むのが望ましい─両陛下や宮内庁にはそうしたお考えがあり、愛子さまの単独公務デビューに慎重になられているのではないでしょうか」(小田部教授)
要するに、未来の天皇である悠仁さまのお立場を守るため、愛子さまは公務を控えられているというのだ。
「清子さんは、大学ご卒業後、『山階鳥類研究所』の非常勤研究助手として勤務しました。大学院進学や留学を視野に入れられなかったのは、公務の担い手としての強い自覚があったからだといわれています」(前出・宮内庁OB)