タカラジェンヌ編

Q14:芸名は誰が決める? NGの名前は?

A「芸名は自分で希望の名前を、音楽学校の本科(2年生)の夏休みの宿題として音楽学校に3つ、提出します。

 その中から過去に同じ名前がないか、名字が現役の生徒とかぶらないかなどをチェックされます。本名の名字を使うことはNGで、下の名前はOKです」

Q15:男役、娘役はどう決める?

A「学校のカリキュラムが、日舞なら男舞と女舞で違いますので、音楽学校の入学時に、自分で決めることができます。

 しかし、身長が低い、声の質や音域の関係などで男役ではなく娘役をすすめられることもあります。入団してからも、途中で男役から娘役に転向する生徒もいます

スポットライトを浴びて大階段を下りる夢を叶えるため、音楽学校を目指す(写真は宝塚音楽学校HPより)
スポットライトを浴びて大階段を下りる夢を叶えるため、音楽学校を目指す(写真は宝塚音楽学校HPより)
【写真】駅から宝塚大劇場を結ぶ“花のみち”の道中にある「ベルサイユのばら像」

Q16:そもそも、男性は入団できない?

A「実は、昔は『男子部』というものがありました。1919年、8人の男性が入学しましたが、10か月後に解散。その後1945年に5人、翌年に3人、翌々年に5人が入学。

 しかし、女性劇団員やファンからの猛反対を受けて、公演には出演できず、陰コーラスで参加しただけになりました。この実話をもとにして'07年に『宝塚BOYS』という舞台が上演されました」

Q17:生徒たちの組分けはいつ決まる?

A「音楽学校を卒業し、歌劇団に入った新人たちは、初舞台でロケット(ラインダンス)を全員で披露します。その公演の後、各組に配属が決まるのですが、個人の希望は出せません」

Q18:在団中は恋愛禁止?

A「恋愛についてはまったく規制がなく、本人たちの自由です。公演で東京に来ているジェンヌたちは、食事会、いわゆる“合コン”もしています(笑)。

 そこで結婚相手を見つけたジェンヌも多いですね。ただ結婚は在団中にできません。退団してからになります」

Q19:ジェンヌたちの給料はどうなっている?

A「研5(入団5年目)までは阪急電鉄の社員として、固定給が支払われます。金額は普通の会社員と同じくらいですね。手取りで15万~16万円くらい。

 そして6年目からは劇団と直接、タレント契約を結びます。ここでジェンヌの番手などによって、額が変わってきます。額については公表されていませんが、トップスターで年俸1000万円以上になるといわれています。

 一般的なジェンヌだと、平均で300万~500万円くらいといわれていますね」