英語を理解しているからこそ
福岡から和製英語への愛を叫ぶアンさん。研究の傍ら、その魅力を博多弁でブログに綴り、'18年には200語の和製英語を紹介する『ペットボトルは英語じゃないって知っとうと!?』を上梓した。そして、今年10月には“和製英語マニア”として人気番組『マツコの知らない世界』(TBS系)に登場し、大きな話題に。
「私に出演依頼がきた理由は、世にも珍しい“和製英語を褒める英語話者”だったからかも……。私はSNSでいろいろな批判を受けることもあるけれど『マツコの知らない世界』に出演したときは、ほぼ100%ポジティブな声が届きました。
みんなの反応を見て、日本の人も和製英語が大好きなんだとわかって本当にうれしかった。ただ、番組を見た福岡の友達からは『アンちゃん、めっちゃカッコよかったけどもうちょっと博多弁で話してほしかったな〜!』なんてクレームが入ったんよ(笑)」
今後もアンさんは日本人として和製英語を研究し、その魅力を発信していきたい、と展望を語る。
「多くの日本人は、英語に強いコンプレックスを持っていて、私が教えている大学の学生も『日本人だから英語は苦手』と卑屈になりがち。でも、日本の英語教育の土台がしっかりしているからこそ、和製英語が日本語として機能していることを忘れないでほしい。
日本で英語を学んだおかげでbabyとcarという単語をたくさんの人が知っているから『ベビーカー』という和製英語が誕生し、広く浸透しているんです。日本の人には、これまで学んできた英語を誇りに思ってほしい。そして、アンちゃんと一緒に和製英語を使ったコミュニケーションを楽しもう!」
和製英語は日本の大切な文化。その本質を知ることは、日本語の面白さに気がつくきっかけになるかもしれない。