溺愛する妹が冷たい!?

「一人暮らしは寂しいです。最近、帰省して嬉しかったのは、父が家庭菜園を始めたらしく、そこで採れた野菜を母が振る舞ってくれたことです! ただ、それと同時に、家族の知らないことがどんどん増えていくと思うと、実家暮らしの頃を思い出して切なくなってしまいました……。

 本田家はきょうだい揃ってフィギュアスケートをやっていたので、みんな小さい頃から忙しかったのですが、毎朝一緒にご飯を食べていたんです。各自フィギュアの練習で、生活リズムもバラバラでしたが、みんな早く起きる人に時間を合わせて、早朝に学校の宿題をやるのが習慣でした。

 そこで母が『糖分を取ると頭が冴えるから』と、毎朝アイスを出してくれたのを覚えています。今は一人だからこそ余計に、温かい家庭だったと実感しています

 一人暮らしが始まり、両親やきょうだいと連絡を取る頻度もより増えたというが、こんな不満もぼやく。

 「妹(紗来)が、私に冷たいんです! 私は溺愛しているんですけど、温度差を感じるんです。電話しても『え、なに?』みたいな感じで、淡白な対応されるんですよ。きっと紗来はツンデレなんだと思います」

 本田は2023年、NHK連続テレビ小説『らんまん』にて主人公の娘役を熱演、フィギュアスケートでは『ワンピース・オン・アイス』に出演するなど、多岐にわたる活躍を見せた。ただ場数が増えていくごとに、心配事もあるという。

「今は年下の方との付き合い方をどうしていいか悩んでいます。これから現場でも増えてくると思うのですが、どう接していいのか全然わからなくて……。慣れていないからドキドキしてしまいます。

 これまでは年下として扱われることが圧倒的に多かったので、今後は年下の方にも頼られるような俳優になれたらと思います。ただ演技では、まだまだ学生役を演じて制服を着たいです(笑)。普段は大人っぽさを感じさせつつも、演技では若々しさも出すことができるようになりたいですね」

 大人の階段を登り続ける彼女から、ますます目が離せない。


構成・文/佐藤隼秀 衣装協力「ジョイフル恵利」「振袖ハクビ」