「女性皇族、男性皇族という違いはまったくない」
また'06年11月、誕生日を前にした会見で、秋篠宮さまもこのように述べている。
「女性皇族の役割についてですけれども、私は私たちと同じで社会の要請を受けてそれが良いものであればその務めを果たしていく。そういうことだと思うんですね。
これにつきましては、私は女性皇族、男性皇族という違いはまったくないと思っております」
'23年の佳子さまは多忙だった。7月、「東京都障害者ダンス大会ドレミファダンスコンサート」に出席し、パフォーマンス終了後、障害のある参加者たちと懇談した。8月には「全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席し、手話でおことばを述べるなど、国内各地の行事に精力的に参加した。
そして11月1日から10日まで、日本との外交関係樹立150周年の節目を迎えた南米ペルーを公式訪問した。ボルアルテ大統領を表敬訪問し歓迎の昼食会や記念式典に出席し、両国の友好親善関係が末永く続くようにスピーチするなど国際親善に尽力したのだ。
ニュースなどで伝わってくるペルー訪問時の佳子さまは、まさに行く先々で「その場の空気に優しさと温かさを与え、人々の善意や勇気に働きかける」存在だった。さらに20代の若さが、彼女に輝きを与えていた。多くの国民は、若い女性皇族に大いに期待しているに違いない。'24年は国内や国際舞台で、佳子さまの活躍の場が大きく広がるはずだ。
<文/江森敬治>
えもり・けいじ 1956年生まれ。1980年、毎日新聞社に入社。社会部宮内庁担当記者、編集委員などを経て退社後、現在はジャーナリスト。著書に『秋篠宮』(小学館)、『美智子さまの気品』(主婦と生活社)など