法政大は今年、総合6位に。6区を走った武田和馬選手は同大学の6区としては77年ぶりとなる区間賞に輝いた。看板&スポンサー院長はレースをどう見たのか。
「初日、青学と駒沢がいい勝負になっちゃった。駅伝って“1人旅”をしちゃうとテレビにあまり映らないんですよ。1人じゃなくて競るとテレビによく映る。今年は青学と駒沢が競った。日本テレビとしては最高の場面。それを見ながら、早くどっちかが行って、どっちがが落ちてくれ、とにかく早めに決着つけてくれと。脱落すれば今度は後ろが映りだす。
でも、結果的に1日目は青学と駒沢のドラマになっちゃった。もっとほかも映してくれよと思っていましたね」
しかし、その風向きは2日目に変わる。
「初日が終わった後、『X』に“俺の運を持ってすれば、明日は露出全開間違いない”って投稿しましたけど、本当になっちゃった。武田くん効果ですね」
区間賞の武田選手はレース後、きぬた歯科のロゴの入ったジャケットでインタビューを受けた(法政大監督も同様)。
日テレにロゴを隠されて“ぬた歯科”に
「でも頭にきたのが、スポンサーロゴの前に法政のマスコットの人形があって……。それで見え隠れして、“ぬた歯科”とか“きぬ”とかそんなふうに見えてたんですよ。後から聞いたら、日本テレビの人が“きぬた歯科の前で(マスコットを)持って”って言ったと。武田くんは最初胸の真ん中に持ってたんだけど、“ここに置いて”と言われて移動させてインタビュー映像が始まった。
とはいえ隠し続けることはできないから、“ぬた歯科”だろうが、結果トレンドに入ってくれた(笑)。だからあれが逆に良かった。隠れてると“なんて書いてあるのか”と見たいじゃないですか」
この理論は看板にも通じるという。
「有名なマーケターがSNSでうちの看板がなぜバズるかについて言ってくれてました。デザインの奇抜さとかもあるけど、いちばんは看板に『JR西八王子駅前』とあるのが効いていると。銀座だったり、青山だったりすると途端にしらけちゃう。それが“西八王子なんていう田舎の歯医者が何? なんで?”となる。
近いことが今回もあって。“何なんだよ、このよくわかんない歯医者は?”って。だから日テレは失敗。おかげで目立てた(笑)」