ついた花粉はすぐ落とすべし
花粉による肌荒れの治療や対策は、基本的にはスギ花粉症の治療と同じだ。花粉症の治療は、薬によって症状をコントロールする対症療法が中心で、主なものに抗ヒスタミン薬の服用がある。
鼻や目の症状を起こすもととなるヒスタミンをブロックして、アレルギー症状を抑える薬だ。外用薬としては、ステロイド外用薬がある。皮膚に赤みや腫れなどの炎症を起こしている場合に使う薬だ。
抗ヒスタミン薬もステロイド外用薬も市販されているので、薬局などで薬剤師さんに相談しながら自分に合ったものを購入するのもいいが、皮膚科に行って医師に処方してもらうのもおすすめ。
横関先生のもとにも、花粉が飛散する量が多ければ多いほど、来院する患者さんは多くやって来るという。
肌荒れ対策のポイントとしては、花粉をできるだけ家に持ち込まないこと。そして外出から帰ってきたら、可能な限り花粉を取り除くことの2つ。
具体的には帰宅したら、まずうがいと洗顔をして花粉を洗い流す。洗顔後はタオルで拭いてそのままにはせず、化粧水で肌に水分を与え、乳液やクリームで油分を補おう。
忙しいと、つい手抜きしがちだが、この基本のスキンケアが、皮膚のバリア機能を維持するには欠かせない。
注意したいのは洗顔時にこすり洗いをしたり、タオルでゴシゴシ拭いたりと肌を摩擦すること。肌のバリア機能を低下させるのでNGだ。
外出時は、帽子、マスク、マフラーなどで、花粉が直接皮膚に接触することを予防することも忘れずに。花粉症対策用のメガネは、目に花粉が侵入するのをある程度減少させる効果があるので、利用してもいいだろう。
洋服については、ナイロンなどの化学繊維はウール製の衣類に比べて花粉がつきにくいので、外出時はこうした素材の服を選ぶのもおすすめ。困っている人はぜひ試してほしい。