ダークチョコレートもがんリスク減
黒糖は食べ慣れていないからちょっと……という人にも朗報が。フィンランド人の男性2万7000人以上が参加した大規模な研究では、食事内容のアンケート調査から、もっとも多くチョコレートを食べていたグループ(平均で1日およそ12グラム)は、食べていなかったグループに比べて、がんによる死亡リスクが12%低下していたのだ。
「チョコレートの原料であるカカオ豆にはポリフェノールが豊富に含まれていて、特にカカオの量が多いダークチョコレートには、赤ワインやコーヒーよりもたくさんのポリフェノールが含まれています。チョコレートだと血糖値が気になる人もいると思いますが、砂糖が入っていないダークチョコレートなら血糖値も上がらないので、おやつにおすすめです」
ポリフェノールには活性酸素を取り除く抗酸化作用や抗炎症作用があり、動脈硬化や高血圧、脳卒中の予防効果もあるのがうれしい。
次に紹介するのは、小腹が空いたときのおやつにぴったりなナッツ。
ナッツには食物繊維、ビタミン、ミネラルに加え、天然のポリフェノールであるエラグ酸やオメガ3脂肪酸のαリノレン酸などの抗酸化成分が豊富。がんを予防する効果が多くの研究で報告されている。
「たとえば、ナッツをよく食べる地中海食の効果を調査した比較試験では、週3回以上、にぎりこぶし程度の量のナッツを食べる人は、がんによる死亡リスクが約40%低下し、大腸がんや乳がんの患者さんを対象とした研究でも、がんの再発を減らす、または生存期間を延ばす効果がわかっています」
おすすめの種類は、木になっているナッツ。ピスタチオやくるみをはじめ、アーモンド、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツなど(ちなみにピーナッツは木ではなく土の中になる)。ただし、脂質が多くカロリーオーバーを招きやすいため、食べすぎには注意が必要だ。