支えになったのは『推し』と同じ病気の仲間たち

入院中は、推しの“イエモングッズ”に囲まれて乗り切りました
入院中は、推しの“イエモングッズ”に囲まれて乗り切りました
【写真】「劇場に行くと仲間のパワーがもらえます!」チキチキジョニーさんと相方と

 前向きにとらえていても、不安が頭をよぎることもある。そんなときの心の支えは何だったのか。

「ザ・イエロー・モンキーが大好きで、4月に行われる東京ドーム公演のチケットもゲット済み。ボーカルの吉井和哉さんは咽頭癌を克服されたんですよね。私もこれから待っているホルモン療法を受け、元気にコンサートに行きたいって思っています!」

入院中は、推しの“イエモングッズ”に囲まれて乗り切りました
入院中は、推しの“イエモングッズ”に囲まれて乗り切りました

 手術で入院した時は、タオルもコップも、ベッド周りはイエモングッズばっかり。

「病室って思った以上に真っ白なんですよ!真っ白い病室にいると、あぁ病人なんだなって感じで、なんかつらい。イエモングッズでカラフルにして自分の気持ちを、前に前に向かわせました」

 同じ病気の仲間がいたことも大きな支えになった。

「ほぼ同じ時期に同じ所属事務所の小川恵理子さんが乳がんであることがわかって、お互いに情報交換をしたり、励ましあっています。また事務所の先輩の藤原宏美さん(2018年左胸全摘)は、乳がんにかかって、再発もされたんですが今は仕事も復帰し普通に生活されていて、“病気はお医者様に任せて、平穏にいつも通りに暮らせばいいんだから”とアドバイスしてもらった。だから私も大丈夫だと、安心できましたね」

 一人で病気と闘うのではなく、同じ病気を持った者同士がともに病気と向き合えば、
元気が出ると植山さん。

「私は芸人だから、がんを自分なりに解釈して、人に伝えていきたいと思ったんです。乳がんでも、私は今、日々変わらず過ごしています。そして何よりも大事なのは、何度も言いますが早期発見です。それをこれから乳がんになるかもしれない全女性たちに伝えたい」

 公表当時“がんを笑いに変えたる!”とブログに綴った植山さん。現在の心境を伺うと

がんはね、亡くなる人も多い病気だから、こちらがネタにしても笑っていいのかな?って空気になるでしょ?やっぱりがんを笑いに変えるのはまだ手ごわい。でも、こうやって経験したことをみんなで伝え合って役立てて、いつか笑いになるような病気になればいいなと願っています!」


プロフィール・植山由美子 1980年生まれ、大阪府出身。お笑いコンビ天然もろこしを相方・関根知佳と結成。松竹芸能所属。2020年に芸人でトライアングルの森直樹と結婚、同年9月に第一子を出産。