そんなウイカの目標の1つが、時代劇への出演だった。
「そのために“ピアスの穴は開けない”という決意をしていました。メイクでふさぐことはできますが、オーディションで誰かと僅差だったときに、その手間がかからないぶん、役を勝ち取れるのではないかと考えたそうです」
ヤンキーから怨霊まで何でも演れる
“禁断のピアス”の誓いを守り抜いて、念願叶ったウイカ。その印象を、時代劇研究家のペリー荻野さんに聞いた。
「平安時代の女性は“雅”な雰囲気で“おほほ”とほほえんでいるものかと思いきや、清少納言は思ったことをズバズバ口に出すようなキャラクターで、平安時代の印象をひっくり返していますよね。口が悪くても憎めない雰囲気がスパッと収まり、どこか色気があるウイカさんは、役にピッタリだったと思います」
“引き出しの多さ”も魅力の1つだという。
「ウイカさんは、これまでの出演作でちょっとヤンキー風の役から“怨霊”まで変わった役どころを熱演していました。どんな役でも演じ切るというのは、同時に制作陣からの“なんでも演じられる”という信頼感につながっているのだと思います。『光る君へ』では“何をやらかしてくれるのか”という期待感を抱かせながら、主役を際立たせる存在として今後、物語を盛り上げてくれるでしょう」(ペリーさん)
春はあけぼの、夏は夜、秋は夕暮れ、冬はつとめて、大河はウイカ!