虫が大好きな高貴な女性

佳子さまは幼少期から黒田清子さんを慕っていた(2009年12月、神奈川県・こどもの国で)
佳子さまは幼少期から黒田清子さんを慕っていた(2009年12月、神奈川県・こどもの国で)
【写真】学生時代の佳子さま、割れた腹筋が見える衣装でダンスを踊ることも

《朝ごとに新しいクチナシの葉を入れておやりになりながら、あの鮮やかな緑色のグロテスクな幼虫を手のひらに這わせて、『可愛い』となでておいでになるご様子は、昔物語の『堤中納言』の『虫めづる姫君』、そのままでいらっしゃる》と、書かれている。『堤中納言物語』は平安時代後期以降にできた短編物語集で、その中の一編に虫が大好きな高貴な女性が登場するのだ。

「能登半島地震により亡くなられた方々に深く哀悼の意を表しますとともに、大切な方を亡くされた方々、被災された方々に心からお見舞い申し上げます(略)。困難な中におられる方々のことを思うと胸が痛みます。災害への対応に力を尽くされている方々に深く敬意を表しますとともに、被災した地域で救援と復旧が進んでいくことを心から願っております」

 今年1月22日、東京都内で開催された「聴覚障害児を育てたお母さんをたたえる会」に出席した秋篠宮家の次女、佳子さまは、手話を交えて甚大な被害に見舞われた大地震の被災者たちに寄り添う気持ちをこのように述べた。式典で、佳子さまが舞台に姿を見せると会場から大きな拍手が湧き起こった。

 この日の佳子さまは、ロイヤルブルーのタートルネックのワンピース姿で、落ち着いた中にも品格を漂わせていた。聴覚障害者教育福祉協会会長、山東昭子参議院議員の挨拶が終わると、佳子さまは自席から立ち上がり、舞台中央に置かれた演台まで進み、客席に向かって深々と会釈をした後、手話を使いながら7分ほどおことばを述べた。途中、佳子さま「読み取り通訳をお願いします」と述べ、目の前のマイクをずらして手話に専念した。佳子さまの手話を見ながら通訳の人が日本語で発表した。