年金生活者も取り戻せる!
年金生活者も人ごとではない。一般的な年金は65歳未満で年額108万円以上、65歳以上は158万円以上なら、税がかかる。配偶者控除などの基本的な控除はすでに引かれているが、会社員と同様、プラスアルファの控除を受けるには確定申告が必要なのだ。
例えば、1年間で払った医療費や薬代、介護サービス費が多かった場合の医療費控除はその代表例。
同居している家族の分はもちろん、別居している親やひとり暮らしをしている子についても、仕送りをして生計を同じくしていれば、その医療費も合わせて申告できるので要チェックだ。
また今年の元日に発生した能登半島地震の惨状を見て、「何か役に立てないか」と2000円を超える寄付をした人も、控除を受けられる可能性がある。
「ただし、今年の寄付については来年の申告になりますから、受領証などを来年まで保管しておいてください」
社会保険料についても注意が必要だ。年金から天引きされている社会保険料については、すでに控除が適用されて、税金が安くなっている。ただし、口座振替や窓口で払っている分については、確定申告をしないと控除が受けられない。
特に口座振替をしていると、払ったことじたいを忘れがちなので通帳で確認しておこう。
こうした控除は、払う金額が年によって違う、控除を受けられることを知らない、といった理由からうっかり申告し忘れることが多いので注意したい。
また、年金生活者で、9月ごろに「扶養親族等申告書」が送られてきたのに、返送していない人も注意が必要だ。
これは、年金から所得税が引かれる予定の人に送られてくるものだが、よくわからないからとうっかり出し忘れたままだと、多めに税金を引かれてしまうので要注意。