お笑いも介護も両方やっていきたい
現在では芸能活動が忙しくなり、介護の現場に出ることはなくなった安藤さん。しかし介護への思いは強く、これから先も、何らかの形でずっと関わっていきたいと語る。
「芸人の仕事も介護の仕事も、どちらも同じくらい楽しくて、好きなんですよ。むしろ、お笑いのほうを辞めようと思ったことはあって。当時の相方にコンビ解散を切り出されてしまい……。
ところが、ピン芸人だったカズレーザーに誘われて、半ば押し切られるようにして『メイプル超合金』を結成。いや、人生ってわからないものですね(笑)。おかげで大好きなお笑いを続けつつ、大好きな介護の仕事についても発信ができる立場に。
現場で働くのは難しくても、今は“広報マン”的な立ち位置で、介護の魅力を伝えていきたいと考えています」
こういった経緯から、安藤さんのもとには介護にまつわるオファーがくるように。さらに昨年、ハードな講習とテストをクリアして介護福祉士の資格を取得。そこまでしてこだわる介護の仕事。安藤さんが考える魅力ややりがいとは?
「何といっても楽しいことです。介護する方の人生に寄り添って、何をしたいのか、どうしたら健やかに過ごせるかを考えて、それを実行する。
それで、その人が少しでもいい状態、いい気持ちになってくれると、本当にうれしいし、報われます。それ自体が楽しいことだと思いませんか?」
安藤さんは「介護の仕事がことさら大変だと思われがちなのは、一般的に想像しやすい介護の現場が、在宅での“家族による家族のケア”だからではないか」と指摘する。