3月5日、Xの首相官邸の公式アカウントに、岸田文雄首相の動画が投稿された。
昨今の物価高よりも上回る所得の増加に向けて、政策を総動員すると語り始めたのだったが……。
岸田首相が動画投稿も大炎上
「この動画で岸田首相は、特に中小企業の賃上げ政策について言及し、『労務費の価格転嫁』『生産性向上に向けた投資』『発注元企業の指導』『賃上げ促進増税の抜本拡充』などを掲げましたが、特に画期的なものではありませんでした。
それなのに、岸田首相は動画の最後で『中小企業の皆さん、政府は皆さんの賃上げを全力で応援します』と締めくくったために、多くの国民の感情を逆撫でしたようです」(新聞社記者談)
動画が投稿されると、コメント欄は大荒れ状態。投稿に対するリプライは5600件以上の大炎上となっている。
《だったら、消費税を減税・廃止にして下さい。口先だけで、全然、中小企業を全力で応援しているようには見えません。本気で中小企業を応援したいのであれば、政策と行動で示して下さい》
《応援じゃなくて支援しろ。頑張ってーっていうだけか?》
《全力って言ってるけど、支援内容も微妙やし、支援対象も狭すぎ、やる気を全く感じられへんし総理本人は渡された原稿読んでるだけかもしれんけど、内容しっかり分かってから喋った方がええで、作った人達が全く支援する気無いのがよく分かるから。ピエロ演じさせられてるだけになるで》
《全力、全力って、仰られますが、全力で血税を海外へバラまくような行為をどう説明するのか、お尋ねしたい。中抜き業者を排除し、直接、末端の労働者に間違いなく届くよう、中小企業へたっぷり回して頂きたい。増税なしで》
《やろうとしてる事は良い事だと思うんだけど、効果はどうあれ国民に対する説明は足りないかというかピンと来ないかなぁ。取り組み内容を読んでも経営者にしか響かない気がする》
「今回の動画投稿は『X』だけじゃなく、YouTubeのショート動画でも投稿されています。SNSを使って、若者たちも含む国民全体に向けた発信をしたいという思いがあるのだと思いますが、コメント欄を見ると支持されていないことがわかるので逆効果。
SNSは投稿のすぐ下にコメントを書き込めるので炎上も目立ちますが、国民一人一人の声なので、岸田首相本人もコメント欄に目を通してほしいものですね」(前出・新聞社記者談)
'23年10月より始まった“インボイス制度”や、今年2月に発表した“少子化対策の子育て支援金の財源として、公的健康保険に上乗せして1人あたり月に500円徴収する”など、岸田首相のこれまでの政策で代表的なものは、多くの国民の反発を買っている。
さらには、自民党内の裏金疑惑まで露呈しはじめ、国民の政治への不信感は増すばかり。
このところの日本経済は、インバウンド需要に頼るものになってきている。観光客向けの価格設定では、もはや日本人には高すぎて手が出ない状態でさみしい限り。国民に苦行を強いる形となっている。
多くの日本国民の賃上げを実現するため、岸田首相には率先して支援していく政策を打ち立ててほしいものだが……。