目次
Page 1
ー 「母ちゃん、優しいからシャツとスカートだけは買っておいた」
Page 2
ー 「自分の気持ちイコール息子の気持ち」
Page 3
ー 次男も息子夫婦も孫も「全員自分のもの」

「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。有名人の言動を鋭く分析するライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。

第97回 北斗晶

愛ってヤバい。そんな思いで私がウォッチしているのが、元プロレスラー・北斗晶です。夫である元プロレスラー・佐々木健介は結婚後に仕事がない時期もあったそうですが、北斗は生ごみをほとんど出さないほどの節約につとめ、夫を罵倒する鬼嫁キャラに徹したことで、バラエティ番組から引っ張りだこに。おしどり夫婦として芸能界に確固たる地位を築きます。2012年には『24時間テレビ』日本テレビ系)のチャリティマラソンを家族4人で完走するなど、夫婦愛、家族愛の象徴的存在と言えるでしょう。

けれど、ご長男の結婚を機に、北斗が少しずつ少しずつヤバくなり、好感度を下げているような気がしてならないのです。どうヤバいのかを時系列で上げてみます。

1.息子のプロポーズに介入事件

長男の結婚相手は、元プロレスラーの。'22年6月13日放送『しゃべくり007』日本テレビ系)に北斗は出演し、結婚までの顛末を語ります。長男は凛にプロポーズすることを決意しますが、コロナ禍ということもあり、大々的に外出できない。そこで実家でプロポーズすることにし、家族にプロポーズ大作戦を告白します。長男は映画監督を夢見てカナダで修行中だそうで、いろいろこだわりがある様子。部屋を自然の中のように飾りつけ、プロポーズの一部始終を隠しておいたカメラで撮影したいというプランを語ります。同じ家の中で息子がプロポーズをしようとしているのに、「2人とも下りておいで~」なんて声をかけてしまったら雰囲気はぶち壊しでしょう。ですから、家族に打ち明けるのは理解できますが、部屋を飾り付けするのに必要なものは、北斗が買ってきたそうです。レギュラー陣からは「自分でやれよ」「家族を巻き込むな」との声が上がりましたが、このエピソードからも、なんでもお母さんにおまかせの息子、もしくは息子のことは何でもやってしまうお母さんが想像されてなりません。

「母ちゃん、優しいからシャツとスカートだけは買っておいた」

これだけならまだいい。上述したとおり、プロポーズの一部始終は隠しカメラに収めることになっていますが、凛はあまり服装に頓着がなく、いつもジャージ。「そんな汚い格好でプロポーズされたら、かわいそう」と、北斗は機転を利かせて「食事に行くから、少しマシな服を着ておいでよ」と声をかけます。北斗のいいつけを守っておしゃれをしてきた凛ですが、「この子はおしゃれな服を持っていないだろうな」と先読みした北斗は、「母ちゃん、優しいからシャツとスカートだけは買っておいた」と話していました。有名スタイリストでもないお姑さんの選んだ服でプロポーズを受けたい女性はかなりの少数派な気がしますが、北斗は自分のヤバさには微塵も気づかず、むしろ自分を「優しい姑」と感じていたようでした。