どこが問題なのか。前出・スポーツ紙記者が解説する。

番組を作る作家は“おじいちゃん”

「小遊三が抱いてください、と言ったことに対して、歌丸が『気持ちが悪い』と言い捨てているところです。男と男の関係を『気持ちが悪い』と決めつけているところが、今の時代の感覚とは明らかにズレている。とはいえ、この映像は8年前のものですから、当時はまだ許されていたのかもしれませんが」と、一呼吸置き、こう続ける。

「問題はなぜ今、この場面を放送したのか、です。番組の作り手、つまりプロデューサーもディレクターも、今という時代を理解できていないという証拠ですよ。男性の性を笑いのネタにしている点が古い感覚だし、それに対し『気持ちが悪い』とバッサリ切り、その後で出演者全員が笑っているという構図。最悪です」

 林家木久扇(86)の番組卒業(放送は3月31日)、ならびに新メンバーとして木久扇の息子の林家木久蔵が加入するかどうか注目が集まる中の、時代遅れの失態。

「番組の問題を作っている作家先生は、ほぼほぼ高齢者です。世間的に言えば、おじいちゃんです。そのあたりの年齢の方々の感覚をアップデートするのはなかなか難しいとは思いますが、今後は、番組作りからそもそも見直さないといけない時期に来ているのでしょうね」

 大人から子供まで、幅広い視聴者に愛されている番組だけに、性を笑いのネタにしたり、性を笑いのネタにした過去の映像を流すことは許されない。