公園内で撮影が行われたシーンだけで言えば問題ないとも言えそうだが、そもそも区立公園がセクシー作品の撮影に許可を出すケースはあるのだろうか? そこで公園を管理する杉並区都市整備部みどり公園課に話を聞いた。

該当作品に使用許可を出したことは確認できず

問い合わせ後に昨年の映像作品の申請書をすべて確認しましたが、該当する作品に使用許可を出したことは確認できませんでした。無許可で行われた撮影でしょう

 公園内で撮影する際のNG項目について聞くと、

公序良俗に反する内容や暴力、乱闘、過度な恋愛シーンなど過激な内容の撮影はお断りしていて、事前に台本にも目を通させていただいています」(都市整備部みどり公園課)

 また蚕糸の森公園の管理事務所を訪れて話を聞いたが、問い合わせで撮影が行われていたことを知ったという。

区役所から撮影許可が出るとこちらにも連絡が届きますが、昨年そのような撮影の申請があった記憶はありません。整備も兼ねて日中はスタッフが公園内を巡回してチェックしていますが、そのような撮影を見た者はおらず、問い合わせで知ってみんな驚いています」(公園の管理スタッフ)

 該当シーンをスマホ上で確認してもらったが、

「間違いなくこの公園ですね」

 と困惑していた。記者が映像を頼りに作品に登場する場所を確認したが、隣接する小学校の正門前や校庭が目の前にある池エリアなどで撮影されていた。無許可で撮影を行ったのか、作品を発売するソフト・オン・デマンドにも電話をしたが、

「担当者に確認次第、お返事をします」

 という回答に留まった(回答があり次第、追記する)。

 ソフト・オン・デマンド社は、日本で行われた音楽フェスで性被害を受けたと訴えた、韓国のDJ SODAのパロディAVが物議を醸したばかり。'22年6月にAV新法と呼ばれる「AV出演被害防止・救済法」が施行されて以降、クリーンになったと言われるセクシービデオ業界だが、撮影場所や演出についてはこれまで以上に気をつけてほしいものだ。