「普通の感覚で言えばあり得ない話ですが、大谷選手ならば“あり得そう”と思えてしまう部分はある」とは、日ハム時代の大谷を取材したベテランスポーツジャーナリスト。
2013年に『北海道日本ハムファイターズ』でキャリアをスタートさせて以降、食事や睡眠をはじめとするライフスタイルを全て野球中心で組み立てていた大谷。当時、先輩選手らが練習後や試合後に札幌の歓楽街・ススキノに繰り出す一方で、「明日のトレーニングに響く」との理由で“夜遊び”にも興味を示さなかったようだ。
“社会常識や社会経験”に乏しい野球選手
「特に“お金”に関しては無頓着というか、入団3年で1億円プレーヤーになっても高級ブランドの服を着るわけでなく、豪華なレストランで食事をするわけでもない。チームメイトが高級外国車を購入する傍らで、ついぞ日本で免許を取ることもなかった。
大きな買い物としては都内に億ションを、渡米後にようやく免許取得してポルシェを購入しましたが、彼が手にする年俸からすれば微々たる額。それこそ野球に集中するために、経費や雑費などのお金の管理を水原さん任せていたのかもしれない」(前出・ジャーナリスト、以下同)
またプロ野球選手は総じて、“社会常識や社会経験”に乏しい傾向にあるという。
「社会人チームからの入団組はお金の管理ができる選手も多いですが、大卒組、特に高卒組はそれこそ“野球しかやってこなかった”選手が多い。そのためNPBは新人選手研修会を開き、税金を含めたお金、薬物や反社会組織、最近ではSNS使用法まで講義を受けさせて“社会”を教えているのです。
それでも“一夜漬け”で理解できるわけもなく、トラブルに巻き込まれる選手は絶えず、また解決する術を知らずに深みにハマってしまうケースもある。大谷選手も、自分のお金を管理できていれば、もう少し社会人としての経験と自覚があれば事態が大きくなる前に防げた問題なのかなと」