「紅麹を使った食品の紅麹菌の濃度はサプリメントの100分の1~1000分の1なので、その食材が腐敗していない限りは問題ありません」
“赤ちゃんのミルクは絶対日本製”
台湾国内では、紅麹食品よりもむしろ、日本の衛生環境に不安を覚えるといった指摘がSNS上でも多い。
《大手の小林製薬がミスをしたなんて……》
《できればメーカーに返金を求めたい》
《日本製はもはや品質保証ではない》
最近、台湾では中国から輸入された唐辛子粉などの香辛料に工業用染料・蘇丹紅が混入していることがわかり問題となった。肝臓や腎臓の機能低下などをもたらす可能性のある物質で、今のところ健康被害は確認されていないが、台湾当局による検査の甘さが要因ではないかとされている。
こういった事情から、食品の安全性に敏感になっている台湾人は多く、日本での今回の騒動に関しても厳しい目が向けられる。
「台湾の人は、日本の薬やサプリが大好き。私が一時帰国する際は“コンドロイチンサプリを買ってきて”“フルコート(傷薬)を買ってきて”などのリクエストが絶えません。台湾では昔から“日本のものは安全”という認識があるため、今回の件で衝撃を受けた人は多いです。“赤ちゃんのミルクは絶対日本製”という人もいるくらいですから」
訪日外国人の6分の1が台湾人といわれている。インバウンドの大きな要である台湾人からの信頼回復は急務。せっかくの友好関係が発酵どころか腐敗してしまう前に!
取材・文/6線ストライプ制作