赤坂御用地を散歩する家族5人

秋篠宮さまの誕生日に公開された家族写真。1歳2か月になった悠仁さまを中心に(2007年11月)
秋篠宮さまの誕生日に公開された家族写真。1歳2か月になった悠仁さまを中心に(2007年11月)
【写真】学生時代の佳子さま、割れた腹筋が見える衣装でダンスを踊ることも

 秋篠宮さまの誕生日の映像には赤坂御用地を散歩する家族5人が映っている。向かって右端から小室眞子さん、その隣は秋篠宮さま、その隣にはベージュ色のジャケットに濃いグレーに見えるパンツ姿の佳子さま悠仁さまの乗ったベビーカーを押している。悠仁さまはとても楽しそうに笑って両手を振っている。それを紀子さまが愛おしそうに見つめている。悠仁さまは姉たちと一緒に過ごす時間が大好きな様子だ。

 1965年11月30日の秋篠宮さまの誕生以来、実に40年以上も皇室に男子が生まれず、天皇の位である皇位を、安定して継承するうえで危機的な状況が続いていたと、この連載で何度か触れた。実は悠仁さまが生まれる前、小泉純一郎首相(当時)の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」は、皇位継承者を「男系男子」に限るとする皇室典範を見直し、女性天皇と母方だけに天皇の血筋を引く女系天皇を容認し、さらに「長子優先」とする報告書をまとめた。

 しかし、紀子さまの懐妊がわかり、政府は国会への典範改正案の提出を見送っていた。そして、悠仁さまが生まれたことで、女性・女系天皇を認める皇室典範改正の動きは急速にしぼんだ。将来、天皇となる皇位継承順位第1位は秋篠宮さま、第2位は悠仁さまだが、仮に今、政府の有識者会議が提言した皇室典範の改正が行われたとしよう。

 その場合、皇位継承順位第1位は、愛子さまとなる。第2位は秋篠宮さま、第3位は佳子さま、そして第4位に悠仁さまという順番になるはずだ。佳子さまは結婚しても皇室に残ることとなり、将来、「佳子天皇」となる可能性もあったということになる。

 悠仁さまが生まれなかったとしたら、佳子さまの人生は、今とはまったく違ったものになったかもしれなかった。