目撃者によると、駐の仕方も乱暴で2台分のスペースをまたいで停めることがあった。三角コーンをなぎ倒してを出した疑いもある。周囲の話ではモタモタするのが好きではなく、自ら「ハンドルを握ると人が変わるのよ」と吹聴するほど。禁止場所でも平気でUターンするなど遵法意識は希薄で、接触事故を起こした際は相手を気遣わず、「ジャガーを修理に出すのが恥ずかしい」と困った表情を見せたという。

「自分は頻繁に路上駐しているくせに、他人が路肩に停していて邪魔に感じると“ブーブー”とクラクションを鳴らした。よくよく見ると、すれ違うスペースは十分あるんだけど、体が大きいし運転も上手とはいえないから」(前出・駐場近くの住民)

 自宅は築約50年の一戸建て。町内会には入らず、ゴミ出しのルールを守らなかった。

「今日はゴミの日じゃありませんよと注意したら、“あら、ここはいつでも出せるんじゃなかったかしら”と言い返された。毎日収集なんてあるはずがない」(近所の住民)

「タンス預金5000万円を盗まれた」

 容疑者本人が知人らに話したところによると、北海道美唄市の出身。両親と姉はすでに他界しており、親族は疎遠な姪が1人いるだけ。最初に結婚した夫とは死別し、数年前まで事実婚の男性がいた。生活費の面倒を見ていたほか、で病院に送迎する姿が何度も目撃されていた。事実婚を解消して以降、「私は天涯孤独なの」と知人にこぼしていたという。

 同居していた20代女性に話を聞くことができた。飲食店で相席したのをきっかけに部屋が余っているからと誘われたという。

「生活費に困っていたのは事実です。お金やいろいろな面でルーズで、私も100万円貸して1円も返ってきていませんし、別の人からも100万円借りています。返済期限がくると先延ばしするんです。その割には外食が多く、池袋のデパートでウナギを食べるなど贅沢してしまう。昔は出版社を経営していて栃木県那須塩原市に別荘を持っているのでそこに移住するといい、自宅を4000万円で売却して借金を返してくれるはずでした。ところが、評価額が200万円だったと言ってこれでは売れないと。どこまで本当の話かわかりませんが」(同居女性、以下同)

 自宅は今年1月中旬、練馬都税事務所に滞納処分で差し押さえられている。その一方、パリで2年間生活していたらしく、実際、フランス語が堪能だった。

「彼女は一昨年、パリ旅行に出かけています。留守中、空き巣に入られ、タンス預金5000万円を盗まれたと話していました。見栄っ張りな面がありますが、最近では生活保護を受けるため区役所に何度も足を運び、いつも何かが足りなくて突き返されていたんです。周囲は“ジャガーを売ったらどうか”と何度もアドバイスしました」

 には維持費がかかり、駐場を借りる資金もないのだから売却してもよさそうだが、「私が稼いでいたころ、気に入って買った愛だから」と応じなかったという。

は好きみたいですが、洗はしませんでした。彼女は片づけが苦手なんです。掃除をしないので家は散らかっていますし、洋服にシミとかがついている。汚れがひどくなるとたまに手洗いするんです。テレビも壊れていて見ることができません。“自宅の風呂には一度も入ったことがない”と言い、わざわざスーパー銭湯に出かけてサウナに入っていました。サウナが好きらしいです」

 がなくてもサウナには行ける。乱暴な運転で誰かをケガさせる前に捕まってよかったのかもしれない。