連日アメリカ野球界を揺るがし続けている大谷翔平選手の元通訳・水原一平容疑者による不正送金疑惑。
4月12日には東スポWEBが新たに、水原容疑者が大谷選手の口座から1600万ドル(約24億5000万円)以上を盗んでいたとして、米連邦検察当局が11日には銀行詐欺容疑で訴追したと報じている。
ひろゆき氏「憶測外れてましたー。すいませーん」
騒動にあたっては被害者という立場でありながら、積極的に捜査にも応じ、記者会見にも臨んできた大谷選手。
ここにきてようやく名実ともに被害者と見なされるようになってきたが、少し前には日本国内では「大谷が一切関与していないなんてありえない」と、まるで水谷容疑者が大谷を庇って罪を被ったとする無責任な言説を唱える者もあった。
当初から大谷選手の潔白を信じていた、スポーツ紙記者はこう憤る。
「声の大きな人、影響力の高い人は時として、その発言そのものが炎上の原因となって自分の首を絞めることがあります。
たとえばひろゆきこと西村博之氏。ご意見番のような立ち位置で人気ですが、昨今はその発言のメッキも剥がれており、彼の主張の後に、より専門性の高い人物によって主張の否定をなされるまでがワンセットとなっています。
要は付け焼刃のネット経由の知識を振るっているだけなんですね。今回の一件もそうです。
当初は“大谷さんが知らなかったわけがない”と根拠もなく疑い、自身のYouTubeチャンネルでも笑いながら“大谷さんも嘘をつく大人になってしまった”と発言していました。
しかし現在のように捜査が進んで、大谷選手は潔白のまま、被害者のままです。ひろゆき氏の発言で大谷選手へのイメージがダウンしてしまった方もいると思います」
それってあなたの感想ですよね
政治アナリストの池戸万作氏もその一角で「ドジャース側も隠ぺい工作を働いているのかもしれません」などとX上で発言。事件の全貌が明らかになる前に、井戸端推理を披露したが、大谷選手は当初のまま潔白。言うなれば、悪いイメージを植え付ける行為でもある。
ひろゆき氏の場合、12日中には「水原さんはそこまで悪者じゃないと思ってたら、ビックリするくらい悪者でした」と持論を展開。この発信の締めの部分では「憶測外れてましたー。すいませーん」と謝罪をして終わった。
ちなみに憶測が外れていたことについての謝罪のようで、大谷選手の名誉を傷つけたことについての謝罪ではないひろゆき氏。
ひろゆき語録のひとつとしてもしられる「それってあなたの感想ですよね」がブーメランのように論破王に返ってきている状態だ。
取材・文/松本ミゾレ