中にはつらい仕事もあったのではないかと思いきや、

つらい時期っていうのは、人生の修行だと思うようにしているんです。でも仕事ではつらくて落ち込むようなことはあんまりなかったですね

 と実にあっさり。そんな心の強さは母親譲りだという。

ゆうちゃみに「TikTok見てます」と言われる

母がずいぶん苦労してきたのを見て育ったので、培われたのかなと。貧しいことを周りからどう言われても、母はジッと我慢して耐える人で。黙々とやるべきことをやるような人でしたから

 昨年の11月には古希を迎えたが、年末から年始に行われた舞台『西遊記』では、ワイヤーアクションでアクロバティックな空中戦も披露。並々ならぬ若さの秘訣も気になるところ。

健康法としては、毎日1時間前後、家の周辺をウォーキングしてますけど、筋トレは週に1回程度、それも20~30分やるくらいで。ただ体力や体幹は、昔、“暴れん坊”で馬に乗っていて鍛えられたから今でも自信がありますね

 そしてなによりの元気の源はお客さんです、と、にっこり。

お客さんが喜んでくれたときの反応から、いっぱいエネルギーをもらっていますね。で、それを思い出して次もまたやってやろうって気持ちになります

 60歳を過ぎたころからはお酒の量も気にするようになったそうだが、かつては時代劇の撮影終わりに観光バスをチャーターして、共演者とどんちゃん騒ぎをしながら市内観光をしたこともあったという。

 現在の落ち着いた姿からは想像できないが、そんな少々“暴れん坊”だったという一面も教えてくれた。プライベートでは普段から料理もする。

料理全般、得意なんですよ。時間がないときに自分用にパパッと作ったり、同居している息子の昼ご飯も作ります。息子からは、鶏ひき肉と豆腐で作るやわらかいハンバーグが好評ですね。外では食べられない味です

 そんな貴重なお料理姿はYouTubeでも配信しているので気になる方はぜひ。

 さて、昨年は『マツケンサンバII』再ブレイクを受けて、全国で期間限定のコラボカフェがオープンしたり、オリジナルグッズが飛ぶように売れたりと若者を中心に大バズり。今年もその勢いはまだまだ止まらない。

「この間もバラエティーのロケでゆうちゃみさんに“TikTok見てます”と言われて、若い人がSNSで認知してくれていることにビックリして。私の知らないところでどんどん勝手に広がっていくみたいな感じです」

『マツケンサンバII』や“マツケン”の存在は海外の方からも“クール!”と人気があることを伝えると、「初耳です」と顔をほころばせつつ、

20年前にも、歌手のビヨンセさんが宣伝してくれて海外から取材が舞い込んだことがありました

 と驚きのエピソードを語ってくれた。世界の歌姫をも魅了していたとは、まさに日本が誇るスターなのだ。

 週刊女性では、マツケンサンバとの第二弾となるコラボ付録が実現! 今回は、見るたびにテンションが上がるミニサイズのクリアファイル。お薬手帳やレシート、マスクなどを入れればバッグの中もスッキリ! 松平さんも、

ちょうど古希なので、紫がいいですね。メモしたものを入れたり、保険証やチケット類を入れてもよさそう

 と提案してくれた。常にファン目線で、俳優・歌手・ユーチューバーとマルチな活躍を続ける松平さんから、この先もますます目が離せない!

取材・文/荒木睦美 

1953年生まれ。時代劇『暴れん坊将軍』で主役に抜擢、以降25年続く当たり役に。2004年『マツケンサンバII』が大ヒットし、2023年にブームが再燃。今年7月からは芸能生活50周年記念公演が明治座で始まる。YouTubeチャンネル「マツケンTube」も好評