鬼嫁キャラとして、視聴者に強烈な印象を残すカイヤさん。だが、そのことを伝えると、「あれは完全に演技だったの。そのイメージを消したいよ」と笑い飛ばす。
「“家”を持たず、世界中を飛び回れる毎日が最高」
「もともと私は、ファッションモデルとしてアメリカやヨーロッパで活動していたんです。1987年に、ユニチカスイムウェアキャンペーンモデルとして来日すると、その後、結婚もあってそういうキャラクターを演じていたら、そのイメージが定着しちゃった。
実は、同時並行してモデルの仕事もしていたけど、当時はそんなギャップは求めていないという方針から、モデル活動を口にすることはNGだったの」(カイヤさん、以下同)
タレントとして活動する間も、モデルとして海外の誌面を飾っていたという。これまでシャネル、ディオール、ジャンフランコ・フェレなどでモデルを務めてきたカイヤさんにとって、本業はあくまでモデル。そのため、現在は再びモデルの世界で多忙を極めている。
「原点回帰ね(笑)。6月には、『VOGUE』の撮影で海外に行きます。8月はインターナショナルファッションショーに、9月と10月はミラノのファッションショーのランウェイを歩きます。
現在のモデルの世界は多様性が求められていて、いろいろなモデルがいる。私を必要としてくれる場所がたくさんあって、モデルとして世界を飛び回れるのは最高だよ」
その言葉どおり、カイヤさんはショルダーバッグに必要最低限のものだけ詰め込んで、各地を訪問。「パスポートも全財産も全部この中。“家”はないの」と微笑むが、そのライフスタイルは自由そのものだ。なお、現在は映画の撮影のため来日中だという。
「日本に来たら子どもたちのところに泊めてもらったり、欧米に行ったら友達のところやホテルに泊まったり。モデルって身体ひとつあれば成立するからね。子どもたちからは『もっと落ち着いたら?』って言われるけど、時間は止まってくれないから楽しみたいじゃないですか(笑)」
'23年は、長年続いていた離婚訴訟が結審した。「私は新しい一歩をスタートさせた」と胸を張る。
「いくつになってもチャレンジできるの。そのためにはマインドが大事。自分を一番に考えてあげる──シンプルな考え方。
自分が元気じゃないと、他の人にパワーを与えられない。だから、自分がいま何をしたいか、自分と対話することを恐れちゃダメ。
朝起きたら、今日やることを5つ手書きでメモにするの。そうするとやる気が出てくる。私は心理学の勉強が好きだから、いろんな人にアドバイスもしてきました。
これからは、女性が輝くためにはどんなマインドが大切か、そういった啓発活動もしていきたい。鬼嫁じゃなくて、カッコいいカイヤの姿を見てほしい(笑)。何歳からでも遅くないって伝えていきたいの」
取材・文/我妻弘崇