「バレロ氏としては、水原さんが“大谷が借金の肩代わりをしてくれた”と最初に説明した時点で疑う必要がありました。また、水原さんは韓国でバタバタしている中、賭博に関しての電話取材を受けていましたが、バレロ氏がコントロールし、ロサンゼルスに戻ってから、落ち着いて取材を受けていれば、大谷選手も関わっていたのではないかという臆測もここまで広まらなかったと思います。バレロ氏としても反省するところはあったでしょう」
メジャーリーガーの代理人は、どこまでお金の管理に関わっているのか。
「一般的に代理人はお金の管理まではしませんが、会計事務所を紹介することはあります。コロナ禍以降、選手は会計事務所とリモートでやりとりすることが多くなり、銀行もオンラインで手続きする流れになっています。銀行の担当者や会計士が大谷選手と直接会わなくても済むという条件が重なり、不正送金ができたのでしょう。バレロ氏が今回の件を完全に防ぐことは、状況的に難しかったかもしれません」(梅田さん、以下同)
「私がやるしかない」
やはり、いちばん信用できるのは最も近くで支えてくれる家族のよう。
「イチローさんやダルビッシュ有選手は、奥さまが口座を管理しているようです。2人のようないいお手本がいるわけですから、これから少しずつお金のことを勉強して、奥さまが管理するのが大谷選手にとって、いちばん安心だと思います」
水原容疑者が抜け、バレロ氏も批判を集めている“チーム大谷”。真美子夫人が“会計士”となり、夫を引っ張っていかなくてはいけないかもしれない。ただ、リーダーシップという面では心配なさそう。
「真美子さんはバスケ強豪校の東京成徳大高校時代にゲームキャプテンを務め、インターハイなどの全国大会にも出場していました。進学した早稲田大学でも声を出してチームを引っ張っていました。真美子さんのお兄さんも、高校時代にラグビー強豪校でキャプテンとして花園に出場しているので、兄妹そろってチームを引っ張る素質があるのだと思います」(真美子さんの知人、以下同)
プレーでは真美子夫人のチームへの献身ぶりが表れていたという。
「真美子さんは仲間思いで、チームが勝つことを最優先に考えていました。得点を量産したり、派手なプレーをするスタイルではなかったですが、チームのために身体を張って、献身的なプレーをしている姿が印象に残っています」
そうした類いまれなリーダーシップは卒業後に進んだ、Wリーグの『富士通レッドウェーブ』でも輝いていた。
「入団直後はレベルの高さに悩むこともあったようです。ですが、ある時期、チームにケガ人が続出。その当時、年齢的にも中堅になっていた真美子さんは“私がやるしかない”とリーダーシップを執ってチームをいい意味で“支配”していました」
夫の周囲で突如、起こったさまざまな問題。想定外のことばかりだが、乗り越えた先には……。
「真美子さんは現役時代、バスケでいちばん楽しい瞬間は“苦しいことを乗り越えてきた仲間と試合でいいプレーをして一緒に喜ぶとき”と話していました。大きな騒動に巻き込まれ、今がちょうど苦しいときだと思いますが、乗り越えた先に最高の瞬間が待っているかもしれません」
水原容疑者の巨額な“窃盗”に端を発した大騒動。大谷なら真美子夫人という新たなパートナーと、このピンチも乗り越えられるはずだ。