和久井容疑者は警察の取り調べに対し、
「身体を傷だらけにしてやろうと思って刺した」
などと供述。
犯行時には「金返せ!」「俺はストーカーじゃねえぞ!」などと叫んで女性を蹴飛ばすこともあったという。
地元・川崎市の出身。高校卒業後、自動車の修理工や運送・配達業を転々としながら、一戸建ての実家で両親と暮らしていた。
自宅玄関口で取材に応じた容疑者の父親は、平沢さんとのトラブルについて「そもそもは3〜4年前の秋ごろ始まった」と打ち明ける。
結婚する気があるならお金を持ってきて
「息子が、長年愛用してきたバイクと車を売ることを決めた。“近いうちに家を出る”と言うので理由を尋ねると、“結婚するかもしれないから”って。交際中の女性から“本気で結婚する気があるならお金を持ってきて”と言われ売却に踏み切ったらしい。家に連れてきたこともない女性だし、そんな話はおかしいよと口を出したが、聞かなかった。息子は30代半ばのころ、同年配の子持ちの女性と結婚し、5年で離婚している。原因は性格の不一致だった。今度の相手はずっと年下で“かわいくて、やさしくて、おとなしくて、いい子だよ”とかばう。2度目の結婚につながればよかったんだけど、心配は的中した……」(和久井容疑者の父親、以下同)
愛車のスポーツカー『アキュラNSX』はマニア垂涎の希少車で、中古販売価格で1400万円の値がつくことも。同じく希少モデルのバイク『ホンダNR』は中古市場にもめったに出ず、買い取り額は新車価格520万円を上回るケースが目立つ。容疑者は2021年末にいずれも売却している。
「車とバイクを売却して得た1000万円以上の金を渡した途端、女性とケンカになり、冷たくされるようになって別れ話になったという。それまでは女性のほうから“店に来て”などと連絡があったのに、連絡が取れなくなった。最初から金目的だったんじゃないかと話したら、息子は“いや、いい子だから”と認めなかった。結婚を前提に、息子は十何年も大事に乗っていた車やバイクを売って金を工面したわけだから、別れるならば金を返してもらおうとしたらストーカー呼ばわりされたんだ」