吐息交じりの「秘め事ボイス」
「『やんごとなき一族』('22年・フジテレビ系)で、土屋太鳳さん演じるヒロインと2人きりのいちゃつきシーンに“あ、ザワザワする……”とはっきり感じました。このころから、SNSでも同じようなコメントが散見されるようになりましたね」(神無月さん、以下同)
なぜ松下のイチャイチャ演技はザワつくのか。
「いわゆる男女の秘め事ボイスを、テレビで出すからじゃないでしょうか。松下さんが恋愛シーンで発声する鼻にかかった吐息交じりのセリフは、一瞬で視聴者を“誰にも聞かれたくないあの声じゃん!”ワールドに連れていってしまうんじゃないかと。ザワザワの原因は“共感性羞恥”なんだと思います」
ライターの当山みどりさんも、
「松下さんの演技自体はさほど昔から変化はありません。脚本が稚拙だったり、共演者の演技が微妙だったりすると松下さんのクセが非難される傾向にあるのかと。昨年放送された『いちばんすきな花』(フジテレビ系)では、若手脚本家の生方美久さん独特のセリフと松下さんのクセが絡み合い、ツッコミどころ満載のドラマになったように思います」
と分析。松下のクセ強演技は作品の良しあしを測る、リトマス試験紙のようなものなのだろうか。
「『9ボーダー』も初回6・1%の平均世帯視聴率が3話目には5・1%と下降線をたどっています。松下さんの演技以前に記憶喪失という設定や、10歳ずつ年の離れた3姉妹など無理がある設定に、視聴者が引き込まれないのでは。松下さんのクセが批判されるときは作品に難があるときだと私は思っています」(当山さん)
批判されないためには、作品選びが重要!?