闘病と早期復帰を繰り返しては全国のステージを駆け回る生活から一転、自宅でのリハビリ生活を余儀なくされた西城さん。仕事ができずに焦る父親に変化をもたらしたのは、慎之介ら子どもたちだった。
【成長期の子どもたちと過ごす貴重な時間を神様から与えられた、と考えるようになったら、家庭での生活が、がぜん楽しくなってきた】
父との時間は取り戻せないから
3度目の復帰コンサートに臨んだ2012年10月、『週刊女性』のインタビューに応じた西城さんは、家族と過ごせた時間を「神様から与えられた時間」振り返り、さらには自身の病気に対しても、
【父親が病気を抱えていることで、子どもたちがよりやさしい人間に育ってくれるような気さえ、今はしています】
子どもたちにいい影響があると信じ、ポジティブに笑うのだった。
2018年の他界まで、華やかなステージよりも病床での父親を見る時間が多かったであろう慎之介。5月30日発売の『女性セブン』のインタビューでは、
《父との時間は取り戻せないですから……だからいま、パパの歌い方をめちゃくちゃ研究しています。パパが得意だった音域が豊かな歌い方を、もっと極めたいって。》
頼もしく育った息子を、西城さんはあたたかな目で見守っていることだろう。