2人で競い合う「新聞足こぎゲーム」。座ったまま楽しめるため、保育園などからも取り入れたいとの声が(スマイルホーム豊栄インスタグラムより)
2人で競い合う「新聞足こぎゲーム」。座ったまま楽しめるため、保育園などからも取り入れたいとの声が(スマイルホーム豊栄インスタグラムより)
【写真】年齢関係なくやってみたい! SNSでバスった「新聞足こぎゲーム」

 スマイルホームは、入居時の年齢制限がないため、入居者は50代後半~90代と幅広い。そのため、さまざまな年齢層の人が楽しめるよう、レクにも工夫をしている。

ルールが単純でわかりやすいこと、職員が内容の説明をしやすいことが前提です。さらに、チーム分けをして競い合う要素を入れると、コミュニケーションが増えてお互い刺激になる。そこも大事な点だと考えています

職員もより積極的にレクなどの提案をしてくれるように

「新聞足こぎゲーム」のような足腰を鍛える運動系、ひらがなを並べ替える頭脳系、紙コップに入った毛糸を割り箸で使う巧緻性を鍛えるゲームなど、多彩なレクを行っているスマイルホーム。レクの種類は多いが、安価で身近にあるものを使うよう工夫している。

レクは基本的に自由参加。たくさんの種類を用意して、やりたいと思ったものにだけ参加してもらいます。入居者同士で、誘い合うこともあるようです。個室なので自ら外に出ないと話をすることがないのですが、レクがきっかけで仲良くなったり、新しい入居者が施設に慣れたりする場にもなっています

 介護施設という場所に不安を抱えて入居する人も多いが、中には20歳年上の入居者と交流が始まり、部屋を行き来するようになることも。

SNSをきっかけに、職員もより積極的にレクなどの提案をしてくれるように。入居者のご家族の方も、普段の様子がわかると喜んでくださいました。投稿を見ていただいている方にも、元気な入居者さんたちの様子が励みや癒しになっているのなら、とてもうれしいです。これからも介護の現場のイメージを変えるような、明るい動画を公開できたらと思います」

取材・文/後藤るつ子