1年ほど前に起きていた“異変”
自宅近くの老人ホームで働いていた冬美さん。A氏は美容師専門学校を卒業後、美容師として10年間働くも、転職して介護士に。その勤務先の老人ホームで冬美さんと出会い、結婚して2女1男をもうけた。幸せな暮らしに異変が起きたのは1年ほど前。
「冬美さんが人間関係に悩んで、精神的に不安定になり、職場を休職。家事や子育てもできず、すべてA氏に任せるようになったようです。A 氏は介護士を辞めて、自宅でできる動画編集の仕事を始めたようですが……」(前出・社会部記者)
A氏はオンラインのマッチングサービスに登録し、東京都在住や子ども3人の育児中などというプロフィールとともにYouTube動画の作成などの仕事を募集していた。だが、ほとんど依頼がなかったようで、“専業主夫”状態になっていた。夫婦ともに無職で生活は苦しかったことは想像に難しくない。家族に何が起きたのか。
ふたりの勤務先だった老人ホームに問い合わせるも、
「お応えするわけにはいきませんので」
と取材拒否だった。
たったひとりの生存者であるA氏は一体何を語るのだろうか。捜査の進展が待たれる。