問い合わせに球団がとった“対応”

 ルーズな性格はコーチになっても変わらなかったようだ。

「現役時代の推定年俸は最高1億3000万円でしたが、性格的にも蓄えがあるはずもなく……。入団したばかりの若手の2軍選手など、複数の後輩たちからお金を借りていたそうです。そのうえ、約束していた返済期日になっても返せずにいました。最近になってスワローズ側が畠山さんの借金問題を把握し、彼を出勤停止にしていたんです」

 実際、6月下旬から2軍の練習グラウンドに畠山の姿はなかったという。

「スワローズは'21年に日本シリーズ優勝。'22年もリーグ制覇と好調でしたが、令和初の三冠王に輝いた村上宗隆選手の不調もあって'23年はリーグ5位、'24年の6月末現在もセ・リーグで最下位争い中。ますますチーム一丸となって頑張らなくてはいけない時期なのに、畠山さんの借金問題が起きてしまいました。この件もあってスワローズ内では、指導者側に不信感を募らせている選手もいるようです」

 畠山の金銭トラブルの事実を確認するため、6月26日にスワローズ側に対して、質問状をメールで送付。その翌日、回答がないまま畠山の退団が公式サイトで発表された。その後、担当者から『週刊女性』に電話があり、

「公表した内容がすべてです。経緯も含めてコメントできません」

 と回答があった。

「プロ野球は大きな金額が動く世界ですから、金銭感覚がおかしくなってしまう関係者もいます。

 最近でもロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手の通訳だった水原一平被告が、大谷選手の口座から日本円で約24億円以上のお金を盗んだことが明らかになり大問題になりました。世間は今、野球と賭博の関係を注視している時期ということもあり、球団側が畠山の件に対して早々の対応をとったのは当然でしょう」(前出・スポーツ紙記者、以下同)

 今回の退団に心を痛めているのはスワローズファンだけではない。

「いちばんつらい思いをしているのは、彼の指導にあたった元スワローズの監督で、現ゼネラルマネージャーの小川淳司さんをはじめとするコーチ陣でしょうね。“問題児”といわれていつクビになってもおかしくない畠山さんを見捨てず、根気よく指導し続けてスワローズのスター選手にまで成長させたのに……。この終わり方はあまりにも不義理なのでは」

 畠山は金銭以上のものを失ったのかもしれない。