炎上したペットショップのその後
日本獣医師会動物福祉愛護職域担当理事の佐伯潤先生にも聞いてみたところ、
「体格差からして自然に交尾することは難しいと思われ、人為的に交配させているのでしょう。興味を持つ人がいて売れそうだからという理由での交配は生き物に対して倫理的な問題があります。犬はバッグや車ではありませんから、他の人が持っていないものを持ちたいという動機はどうかと思います」
今回のケースはメスのほうが大きいため、帝王切開などの妊娠上のリスクは問題がなくても、倫理的な問題はあるということだった。
体重差がありすぎる交配で生まれた子どもだけでなく孫の世代が繁殖する際に、小型犬のメスに隔世遺伝によって大型犬の胎児が宿るリスクがあるのではないかとネット上で指摘する声もあったが、
「可能性はあり得るかもしれませんが、科学的にはわかってはいません」(佐伯先生)
冒頭のペットショップの責任者は『週刊女性』の取材に、
「今回、各所からご指摘があり、ご意見を真摯に受け止めて今後はこういったミックス犬の取り扱いはしないことになりました」
と答えた。
前述のポメラニアンとアラスカンマラミュートのミックス犬は、家族(飼い主)が決まったとのことだ。
需要があるから売られるというのは事実。法律上は「物」とされるペットだが、かけがえのない命ということを忘れてはならない。