目次
Page 1
ー エサ代がかかるから始末する
Page 2
ー 悪徳ブリーダーの非道な行い
Page 3
ー 劣悪な飼育環境でも営業を続ける
Page 4
ー 近隣住民や飼い主の「目」が果たす役割

 先日、埼玉県毛呂山町の81歳の元ブリーダーの男が、動物愛護法違反の疑いで逮捕されました。

エサ代がかかるから始末する

当記事は「東洋経済オンライン」(運営:東洋経済新報社)の提供記事です

 報道によると、男は「繁殖犬はもらい手もいないし、エサ代もかかるので始末するのがブリーダーの責任。だから殺した」と話したそうです。自身の経営する犬の飼育場で、ポメラニアンやトイプードルなど小型犬3匹を、ケージごとビニール袋に入れたうえで袋を密封し、長時間放置して、高体温症を伴う窒息により殺した疑いがもたれています。

 この事件を知って「こんなひどいことをする人がいるのか!?」と驚いた人も多いと思いますが、筆者は氷山の一角だと考えています。

 発覚していないだけで、商品にならない犬、あるいは商品を産めない犬をゴミのように扱い、捨て、殺すという話をたびたび耳にします。同業者をかばうブリーダーも多く、なかなか実態がつかめないことに憤りを感じています。