このときの石丸氏の対応がSNSやメディアで話題に。コメンテーターに厳しい対応をとった理由をテレビ番組のインタビューで問われた石丸氏は、こう述べた。
「内心、おちょくってました。あ、ムキになってるなって」
つまり、適切に意図を汲んで回答できなかったのではなく、コメンテーターを“からかっていた”というのだ。
「そういった姿勢は市長時代から。メディアや市議と敵対し、SNSなどでその内容を発信していました。YouTube動画やXの投稿は拡散されて、一部では知られた存在でした」(前出・スポーツ紙記者)
石丸氏は京都大学を卒業後、2006年に三菱UFJ銀行に入行。銀行員時代にはアメリカ・ニューヨークの為替市場で経済の動向を分析・予測するアナリストとしても活躍した。2020年に地元・安芸高田市の市長選に出馬。
腐敗政治を変えてくれる新たな風
「2019年、河井克行元法務大臣が選挙で市議などに現金を渡していた大規模な買収事件が発覚します。河井氏から現金を受け取ったのは100人に及びました。その中には、当時の安芸高田市長も含まれていました」(政治ジャーナリスト、以下同)
当時、安芸高田市長だった児玉浩氏は、現金の授受を認めて辞任。そこで当選したのが当時37歳の石丸氏だった。市民は腐敗した政治を変えてくれる、新たな風を求めていた。しかし――。
「万が一にでも石丸さんが東京都知事になったら、首都である東京が大混乱に陥るのではないか……、そう不安な気持ちで見ていました」
そう話すのは、安芸高田市の市政関係者だ。