「石丸さんは“安芸高田市を世界でいちばん住みたいと思える街にする”との公約を掲げていましたが、彼が発信して注目を集めたのは、安芸高田市の悪いところばかり。“外”から見れば楽しいかもしれませんが、市民としては恥ずかしい気持ちばかり。知人の中には、他県に行ったとき“安芸高田市から来たと言えない”と話す人もいます」(市政関係者、以下同)
市長時代の石丸氏を、どのように見ていたのか。
「買収事件があって、石丸さんの頭の中には“政治再建をしないといけん”との思いがあったのでしょうが、彼は市民の政治不信を必要以上にあおっただけ。市長に就任当初から議会と対立し、それをSNSに発信して攻撃をする。2020年8月に、石丸さんから“恥を知れ!”と、吊るしあげられた武岡隆文市議は、誹謗中傷を受けて、精神的にそうとうつらそうでした」
「市議から恫喝を受けた」などとSNS投稿
武岡市議の“居眠り”は、後に無呼吸症候群による軽度の脳梗塞が原因だと医師の診断により判明している。そんな武岡市議は2024年1月に亡くなった。この“居眠り騒動”を皮切りに、石丸氏と議会の溝は広がっていく。
2020年10月、議員の居眠りについて話し合った市議らとの意見交換会で、石丸氏は一部の市議から「敵に回すなら、政策に反対する」と、恫喝を受けたなどとSNSに投稿。さらに2020年11月の市議選期間中には、恫喝発言をした議員の個人名を投稿したのだ。
石丸氏に、恫喝発言をした張本人と名指しされた、山根温子市議に話を聞いた。
「選挙期間中に複数回にわたって恫喝したのは私であるとの投稿は、選挙妨害以外の何物でもありません。私が選挙妨害であると自分の公式HPに記すと、石丸氏は弁護士を通じて“選挙妨害”という言葉の削除を要求したうえで、私に恫喝発言を認めさせようとしました。石丸氏の代理人弁護士とやりとりする中で、意見交換会の音声データがあることを伝えましたが、石丸氏は一向に恫喝がなかったことを認めようとしなかったのです」