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雅子さまに関する、ある報道がにわかに話題となった。
物議を醸したご挨拶のルール
「7月5日、天皇、皇后両陛下はイギリス訪問からの帰国を報告されるため、上皇ご夫妻のお住まいを訪れました。こうしたご挨拶の際、女性皇族は帽子の着用がマナーですが、この日の雅子さまはお召しになっておられませんでした。それを受け、『AERA』は“ご挨拶のルールが緩和された”と報じたのです」(皇室ジャーナリスト、以下同)
この報道が、ネット上で物議を醸してしまったのだ。
「この日、両陛下が挨拶に出向かれたのは午後4時ごろ。実は、午後4時を過ぎると海外の王室の慣例にならって帽子を着用しないこともマナーとなっているのです。このことから、ご挨拶のルールは緩和されていないとの指摘が相次ぎました。
加えて、“天皇、皇后両陛下のほうがお立場が上なのだから、挨拶に出向かれる必要はない”との声も上がるなど、波紋を呼んだのです」
この議論について、名古屋大学大学院の河西秀哉准教授は次のように語る。
「両陛下のほうが公的なお立場が上とはいえ、上皇ご夫妻はおふたりのご両親ですから、両陛下が挨拶に出向かれるのは普通にあることだと思います。ただ、時には上皇ご夫妻が皇居に出向かれることで、批判が軽減されるのではないでしょうか」
生前退位という近代初の試みで、公的な立場は逆転したものの、両陛下にとって上皇ご夫妻は目上にあたる。そんな状況下で発生する“ねじれ現象”はご挨拶だけではない。
「お代替わり後、毎年『菊葉文化協会』から発売される皇室カレンダーにおいて、上皇ご夫妻が3月と4月、天皇ご一家が5月と6月のページに掲載されました。年齢順に配置したのだと思いますが、“象徴である天皇ご一家が先に掲載されるべき”と、バッシングされたこともあります」(河西准教授)