腹圧を意識すれば管理しやすい身体に
さらに、ダイエット脳をつくるのに重要な役割を担っているのが、運動系脳番地だ。
「運動系脳番地は、身体を動かすためのさまざまな指令を出す場所です。ここが鍛えられているとエネルギーの消費量が増えるので、体重が減りやすくなります。
それだけでなく、『昨日食べすぎたから、なんとなく身体が重い』など、身体の変化にも敏感になれる。逆にこうした変化に鈍感だと自己管理ができなくなり、身体を動かそうという意識も働かなくなってしまうのです」
自分の身体の変化に敏感になるには、食事をしたときにおなかが膨らむ「腹圧」を脳が感じ取れるようにすることが大事。そのために加藤先生がすすめるのが、ウエストにベルトを巻いて食事をする方法だ。
「ウエストを締めつけないゴムのズボンなどをはいていると、締めつけがないので脳も腹圧を感じにくく、まだ満腹ではないと勘違いしてしまいます。
ですから、あらかじめベルトをして軽く腹圧をかけておくことで満腹感を確認しやすくなり、ベルトがきつくなったと感じたところで食事をストップすれば、食べすぎを防ぐことができます」
また、運動系脳番地が衰えて身体を動かそうという意識が働かなくなると、間食がやめられなくなるという。
「身体の中でも特に下半身が動いていない状態が続くと、人間は自然と上半身を動かそうとし、最終的には、空腹だからではなく口の筋肉を動かしたくて何かを食べるという状態に陥ってしまうのです」
運動系脳番地を鍛えるには、単純に運動するのが一番効果的。けれど、時間がない、運動が苦手という人に加藤先生がすすめるのが、利き手と反対の手で食べる方法。
「普段使わない筋肉を使うことで運動系脳番地が鍛えられるだけでなく、食べづらいことにより、早食いも防げます。また、利き手と反対の手で歯磨きをするのもおすすめです。
首から肩にかけてのこりをほぐす効果もあるので、肩こりに悩む人は積極的に試してみるといいでしょう」