目次
Page 1
ー 「熱海店」はすでに“もぬけの殻”に
Page 2
ー 「無理ない範囲で仕事はお受けする」

 

 静岡の熱海駅から徒歩5分ほどの“名物店”が閉店した。五月みどりによる趣味のギフトショップ『ヴィーナス』熱海店だ。

「いつもお客さんでいっぱいでしたよ。洋服やアクセサリー、フラワーアレンジメントなどが人気でした。観光で来ていた年配の女性から“五月みどりの店はどこ?”ってよく聞かれましたよ。熱海の名所がなくなって残念です」(近隣商店の店主)

 5月末に閉店して、今はもぬけの殻に。ほかに「熱海中央店」と「湯河原店」もあったが、8月18日に閉店した。

 湯河原店の店員はこう語る。

「もともと五月さんは“10年持てばいい”と言っていて。最初にオープンした湯河原店は15年続きました。五月さんも私も年をとりましたよ」

 コロナ禍前までは、五月も店に顔を出していた。熱海市役所の近くにある熱海中央店の店員にも話を聞いた。

「五月さんが商品の制作や仕入れなど、すべてやっていました。全国各地に買い付けに行って。コロナで観光客が誰もいないときも店を開けて、私たちの給料を払ってくれました。五月さんには感謝の言葉しかないです」

「熱海店」はすでに“もぬけの殻”に

 閉店セール中だった熱海中央店のショーウインドーには、五月がデザインした1万円する真珠のブローチが半額の5000円で、2014年に出版された五月のサイン入り著書も《50%OFF♡¥700》と手書きの値札がついていた。

 駅に近い「熱海店」は、マダムたちで連日大盛況だったという。

「熱海店の立地は、人気店が並ぶ駅近の一等地です。ただ、五月さんの店はビルの1階でしたが、外階段やエレベーターがないので、2階以上のテナントは入りにくかった。数年前にビルのオーナーが中国人に代わって、ビル丸ごと使ってくれるテナントを探していました。それで、五月さんの店には出ていってもらう話になったようです」(地元の不動産業界関係者)