その後、2人が直接会ったのは3か月後の5月。世田谷区の台湾料理店『K』で、佐々木と夫の渡部建、共通の友人家族で食事をした。

「佐々木さんは個人的な悩みを口にしていましたが、ピアスの話がいっさい出てこなかったのでこちらから確認すると、しっかりと“予算は40万円でお願いします”と返答したんです。当初は50万円で見積もりを取っていたので、デザインと材料を見直して、40万円で収まるように調整しました。本来は内金を入金後にデザイン制作に入っていることを改めて説明しました。6月からすべてのお客様に対して価格改定を行うこともあり、5月末日までの入金をお願いしました

「私、予算40万円って言ったよね」

 この2日後、宮澤氏はLINEでジュエリー価格分の請求書等が必要かを佐々木に確認。すると佐々木は、

《いえいえー、見積書いらないよ。後で領収書だけお願いします。私、予算40万円って言ったよね、確か!?》

 と返信。金額については「40万円」とはっきりと認識していたことになる。

「振込先を教えると《ありがとう!振り込みます!》と返信がありました。念のため、5月28日に確認のLINEを送ったのですが、返信はなし。連絡があったのは、入金期限をとうに過ぎた6月11日でした。

 佐々木さんから送られたLINEにはATMの画面写真が添付されていて、そこには《お取扱が停止されています》の文字が。“自分の口座に不備があったのかもしれない”と、別の口座から振り込んでみたら問題なかったので、口座が凍結されていないことを佐々木さんに伝えると《またチャレンジしてみる!お騒がせしてごめんね》と返ってきました」