可愛らしい笑顔やファッションなどが話題に

 7月25日には静岡県御殿場市で開かれた「全日本高等学校馬術競技大会」開会式に出席し、「みなさまが、馬と心を通い合わせ、一体となって、積み重ねてきた努力の成果を存分に発揮できるよう応援しています」などと挨拶した。県立静岡がんセンターも訪問し、がん患者の子どもたちと交流した。

 8月10日からは1泊2日の日程で福島県を訪問し、日本アグーナリー(国際障がいスカウトキャンプ大会)などに参加した。

 成年皇族になったころから、佳子さまは可愛らしい笑顔やファッションなどが話題となり、SNSやメディアで注目され始めた。ローブデコルテにティアラ、勲章を身に着けた正装の佳子さまの写真が表紙を飾るムック本も発売された。

 先述した'15年11月の誕生日記者会見で、こうした“佳子さま人気”についてどう受け止めているかを聞かれた秋篠宮ご夫妻だが、両親からするとなかなか答えにくい質問だったかもしれない。

 秋篠宮さまは、「メディア等で写真や記事等が頻繁に掲載されていることは承知しています。実際にどれくらい注目をされているのかということは、私は知りませんけれども、どのように受け止めているかといえば、メディア等に掲載される機会が多いということをそのまま私としては受け止めております」と回答し、紀子さまは、「次女を含めて子どもたちの公的な活動の報道が、その分野の大事な事柄に対して理解を深めていただく機会になればと思っております」と述べるのにとどまった。

 現在も、国内にとどまらずギリシャなど海外公式訪問の先々で29歳の佳子さまはとても人気だ。「引き続き一つひとつ、声をかけていただいた仕事に対して真摯に取り組んでいってもらいたい」秋篠宮さまは、このように、会見で佳子さまの仕事を評価しつつも、激励を惜しまない。国民に対しての温かい思いやりに、素敵な笑顔というスパイスがきいて、これからも佳子さまは輝き続ける。

<文/江森敬治>

えもり・けいじ 1956年生まれ。1980年、毎日新聞社に入社。社会部宮内庁担当記者、編集委員などを経て退社後、現在はジャーナリスト。著書に『秋篠宮』(小学館)、『美智子さまの気品』(主婦と生活社)など