かつて「一発屋」といわれた芸人たちが、芸風を変えたり、YouTubeを始めたり、地方営業を地道に続けたりとさまざまな形で再ブレイク中! 一発の芸で売れたけど、それだけじゃ終わらなかった逆転人生ぶりとは―?
安村は「ゴット・タレント」で話題を集め再ブレイク!
かつて“一発屋”と称されたお笑い芸人たちの、セカンドブレイクが相次いでいる。今年の夏、週刊誌に“3.5億円詐欺疑惑”を報じられたなかやまきんに君もそのひとり。
'00年に“筋肉芸人”としてデビューし一気に人気を博したが、その後は浮き沈みを経て'21年末に吉本興業を退社。独立後は仕事量が約7倍に増え、年収3億円とも噂されている。
「最近の華々しい再ブレイクといえばやはり、とにかく明るい安村さんでしょう。『ブリテンズ・ゴット・タレント』での活躍ぶりは大きな話題となりました」
と、コラムニストで芸能評論家の宝泉薫さん。イギリスの公開オーディション番組で、持ちネタである全裸ポーズを披露。会場を大いに沸かせ、決勝に進出した。
芸歴20年を超える安村。もともとコンビで活動していたが、'14年に解散。ピン芸人となって間もなく全裸ポーズで大ブレイクを果たすものの、'16年の不倫報道で一気に失墜。テレビから消え、このまま一発屋の道をたどるかに見えた。
「それを救ったのが有吉弘行さん。『有吉の壁』(日本テレビ系)では、安村さんの捨て身の芸に毎回笑いが集まりました」(宝泉さん、以下同)
有吉自身も一発屋として辛酸をなめた過去がある。不遇の時代、内村光良がメインを務める『内村プロデュース』(テレビ朝日系)で再び注目を浴びたことが、再起のきっかけとなった。
「芸人にとって『有吉の壁』は最重要番組。くすぶっている者たちを何とかしようとする大物と、そこに望みをかけて再起を狙う芸人という、美しい構図があるんです。安村さんは裸芸で世に出ましたが、持ち前のワードセンスや人間的魅力を『有吉の壁』でいかんなく発揮できた。それも復活の一因でしょう」
意外な博識ぶりで再注目されているのが、ピン芸人の永野。平成後期のお笑いブームに「ゴッホより普通にラッセンが好き♪」のリズムネタでメジャーに。
その後、徐々にテレビ露出は減っていったが、'21年に音楽専門出版社から初の著書『僕はロックなんか聴いてきた〜ゴッホより普通にニルヴァーナが好き!〜』を上梓。洋楽ロックへの造詣と深い洞察力が話題を呼んだ。
「最近、業界内では、YouTubeや動画配信番組に永野さんが出演すると“バズる”と評判。本人が言い出した“令和の配信王”の称号も定着しつつあります」
実は田中みな実と仲良しだったり、同じ事務所の女後輩芸人から慕われたりと、周囲の女子からの支持も厚い。
「引き出しが多く、ミステリアスな部分も持っている不思議な芸人です。今後も消えることはないでしょうね」